中途半端お遍路日記 2006
昨今、年齢を問わず四国遍路の人気が高まっているそうですが、私も2006年夏に歩き遍路に挑戦しました。10年ほど苦しんできた持病の治癒を祈願する巡礼でしたが、そもそも、お遍路の何たるかも知らず、日頃の運動不足で1100kmを歩く体力・自信もない上に、天才的な方向音痴・・・。こんな私が完璧な遍路旅などできるはずもなく、”中途半端”を覚悟の一人旅。初心者の珍道中も何かの参考になればと思い、恥を忍んで?当時の日記を公開させていただきます。皆様、どうかお付き合いの程をお願い申し上げます。
では歩き始める前に、まずはおさらいから。
四国遍路とは、四国に点在する弘法大師ゆかりの八十八カ所霊場(札所)を巡拝することで、古くは僧侶の修行でした。江戸初期から民衆の遍路が始まったそうですが、当時は危険が多く、どこで倒れてもお大師様の元に行けるよう、死に装束(白装束)を身につけ金剛杖を卒塔婆とする覚悟の旅でした。昭和に入っても交通事情は悪く、まだまだ厳しい旅だったようです。しかし昭和四十年以降は観光化が進み、お遍路も様変わりします。主な移動手段は車やバイクとなり、バスによる団体巡礼ツアーも人気です。最近は健康・エコブームもあり、自転車での巡礼も多いそうです。札所を回る順番は特に決まっていませんが、一番札所 霊山寺のある徳島県から高知県、愛媛県、香川県の順に巡礼するのが一般的です。八十八カ所すべてを巡拝すると”結願”となり、その後、弘法大師の眠る高野山奥の院に参拝して”満願”となります。私も二度の中断を挟んだものの、この順で44日間かけて四国を巡礼し、その後、高野山に行きました。四国各県での歩き遍路の行程は下表の通りです。
毎日の感想に写真も交えて絵日記風に、それぞれ徳島編、高知編、愛媛編、香川編としてご紹介します。また番外編として、高野山での御礼参り、お遍路の装備や真夏のお遍路の注意点もまとめましたので、こちらもご覧ください。
1.徳島編
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2.高知編
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3.愛媛編
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4.香川編
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