第8日 6月18日(日) 総距離173.6km 雨→曇り→晴れ

時刻 行程 歩行距離 累計距離
05:35 山茶花を出発 -- --
10:40 薬王寺(23番やくおうじ)に到着 21.0km --
15:30 あずま(一泊二食6500円)に到着 15.2km 36.2km

小雨降る中、今日も涼しい早朝に出発する。朝の清々しい空気を感じつつ、徳島最後の札所 23番 薬王寺に向かう。しばらく道標が見つからない区間があり不安だったが、なんとか道を間違えずに来たようだ。途中、エンドレス遍路さんらしき女性が逆打ちされているのに遭遇した。小柄な体に重装備を背負い、しかもかなりのハイペース。経験者には敵いません。
薬王寺までの道は、いくつも遍路休憩所やトンネルがある。雨の日は屋根がないと座って休憩できないので、屋根付きの休憩所は重宝する。歩き始めて3つ目の休憩所に入ると先客がおり、お互い挨拶する。60才(もっとお若いかも)くらいの男性で、江戸っ子の歩き遍路さんだ。今年の春に歩き始めたものの踵を痛めて中断し、再挑戦されている。ビールの自動販売機があると買って飲んでしまい、酒屋のおばさんに不良遍路だと言われたとか・・・。基本的に野宿・善根宿を使い、たまに遍路宿に泊まるそうです。軟派なんだか、硬派なんだか???飄々とした明るい雰囲気の方で、話しが弾んだ。あまり人と会わないせいか、久しぶりの会話が新鮮で楽しい。思ったよりも長居してしまい、別れを惜しみつつお先に出発した。
宿から5時間ほどで薬王寺に到着。この札所は高台にあり、広い境内から街や海を一望できる。駅に近く、週末のせいか家族連れが多い。焼山寺、鶴林寺、太龍寺と言った静かな山寺とは違い、賑やかで活気に溢れている。本堂と大師堂で、自分の病気治癒と結願、家族の健康、昨日の女性の悩み解決を祈願してから、境内を散策する。巨大な楠があるかと思えば、近くの城(天守閣)が見通せたり、年の数だけ叩くとご利益がある板?があったりと見所の多いお寺だ。観光客が多いのも肯ける。


平等寺近くの田園風景


二十三番薬王寺の山門


薬王寺の石碑、司馬さんファンなので思わず撮影


薬王寺の本堂


薬王寺境内の楠の巨木


境内で見つけた板


薬王寺の大師堂


境内から街と海を見下した所


境内を出ると、すぐ近くに”道の駅”があり、12時過ぎまで休憩する。次の札所は高知県室戸岬の最御崎寺。薬王寺からは約75kmの遙か彼方で、とても一日では辿り着けない。今日は薬王寺から国道55号線を15km程歩き、牟岐駅近くの宿”あずま”で宿泊する。牟岐はまだ徳島、高知入りは明日までお預けだ。

高知に向かう途中の風景、道路と併走する線路


高知に向かう途中の風景、この辺りからひたすら海を見ながらの行程に


雨の後に晴れたせいか、非常に蒸し暑い。国道には、高知・室戸岬までの距離を1km毎に表示する標識があるが、見る度に「まだ1kmなんて嘘だろ!」って感じ・・・。ありがた迷惑というか、5km毎の表示で十分だと思った。途中、水の綺麗な川に出くわした所で休憩。堤防に座って川を見下ろすと、鮎らしき魚が泳いでいる。少しリフレッシュして、また黙々と歩くと、ようやく牟岐駅が姿を現す。”あずま”には15:30に到着。料理屋も兼ねた民宿で、女将さんは歩き遍路6回の猛者。お風呂の前に、冷たいお茶と福砂屋のカステラ(大好物です)の巨大な塊をいただきながら、経験談を交えていろいろ教わる。曰く、

等々


あと、宿で働くおばあちゃんからお賽銭を預かり、最御崎寺で代わりにお参りすることを約束した。部屋では、サッカー・ワールドカップの日本・クロアチア戦をテレビで見るが、勝てそうな気がしない・・・。途中でスイッチオフして、オヤスミナサイ。明日は高知県、いよいよ”修行の道場 土佐”に挑戦だ!