徳島編 目次


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第1日 6月11日(日) 総距離11.6km 曇りのち晴れ

時刻 行程 歩行距離 累計距離
09:10 徳島駅行き高速バスで京都駅を出発 -- --
11:35 高速鳴門のバス停に到着 -- --
11:50 徒歩で鳴門駅に到着 1.5km --
12:04 鳴門駅をJR鳴門線の電車で出発 -- --
12:25 池ノ谷駅に到着(210円) -- --
13:00 霊山寺手前のお遍路用品店に到着 -- --
13:30 霊山寺(1番りょうぜんじ)に到着 2.0km 3.5km
14:30 極楽寺(2番ごくらくじ 1.4km 4.9km
15:30 金泉寺(3番きんせんじ)に到着 2.6km 7.6km
16:30 地蔵寺(5番じぞうじに到着 4.0km 11.6km
17:30 民宿森本屋(一泊二食6000円)に到着 -- --

京都は曇りだったが、四国・徳島は晴れている。バスで京都駅を出発し、高速をひた走ると二時間強でもう鳴門大橋。渦潮を見下ろしながら、6月11日11時11分に四国入りする。1が4つも揃って幸先が良いかも。少しワクワクしながら高速鳴門の停留所でバスを降り、JR鳴門駅を目指して歩き始める。
鳴門の駅や街は思ったよりも小さくて鄙びている。電車で鳴門駅から池ノ谷駅まで移動し、歩いて一番札所 霊山寺に向かう。中途半端な時間のせいか、車も人もほとんどいない。静かな道をのんびり歩き、30分ほどで霊山寺の門前町に到着。
とりあえず身支度を整えようとお遍路用品店に入るも、何が必要なのかわからない???四国入りする前に、歩き遍路の体験本を一冊読んだものの、いざ様々なお遍路用品を目の前にすると戸惑ってしまう。やっぱり、何でも実際にやってみないとわからない。
店の人にアドバイスしてもらい、お遍路として失礼にならない最小限の装備を購入。納経帳、数珠、白衣、金剛杖、お遍路笠、輪袈裟、経本、線香、ローソク、納め札で、総額13,000円。オマケに、線香とローソクを入れるプラスチックのホルダーを付けてもらう。
お勘定してから、ホルダーの使い方、輪袈裟の掛け方やトイレなどの不浄の場所には外して入る事などなど、買った物の使い方やお遍路の作法を教えていただく。商売というよりも、親切心から放っておけない感じの対応で、気持ちよく買い物できた。言われるままに、店の中で何枚かの納め札に、住所・氏名・日付・お願い事を書き込んだり、白衣などを身に付ける。
ここまでは良かったのだが、いざ身支度が終わって店を出ようとしても、足が前に出ない・・・。上から下まで新品で固めた100%初心者のド新人遍路。誰も見てないのは分かっていても、なんか恥ずかしい。
とはいえ、ずっと店にいる訳にもいかず、覚悟を決めて店を出る。一番札所の霊山寺は目と鼻の先。一礼して山門を潜り、境内をご本堂に向かう。

本堂では、ローソク、お線香、お賽銭をお供えして、御札と写経を納める。ご本尊に一礼し、自分の名前と住所を告げてご挨拶。続いて、経本を見ながら般若心経を読経するが、どこで息継ぎするのかわからずリズムが悪い。さらに、どもる、読み間違える・・・。周りのお遍路さんは手慣れたもので、経本も見ずに、リズミカルに読経されている。ピカピカの一年生のように真新しい装束、ド下手な読経、どこから見ても完全無欠な初心者!!!
できるだけ人に聞こえないよう、つぶやくように読経を終え、続いて大師堂でも同様にお勤めする。こんなに緊張したり、恥ずかしかったりするのは、人生始めてかも。体力、脚力に不安はあったが、歩くこと以外に、こんな試練があろうとは・・・。
なんとかお参りを終えて、「無事に結願できますよう」と、お願いする。続いて、納経所に行き記帳をすませ、最初のお勤め完了。

ちなみに初心者時代に一番恥ずかしかったのは、狭い所を抜ける時に、お遍路笠をぶつけたり引っかけたりすること。笠の出っ張り感というか、自分の車幅感覚?に慣れるまでは何度もやりました。すました顔して歩き出した途端に、バーン! 首がもげるかと思った。静かな境内に、ぶつけた音が響いたりして。今思い出しても恥ずかしくなりますが、気を取り直して・・・。
休憩を兼ねて、境内を散策しつつ写真撮影する。そう言えば、霊山寺は本堂の中にも入れますし、撮影も許可されていました。


左の写真は一番札所 霊山寺の本堂の中、右は同じく境内の様子

境内のベンチで、今日の宿を手配していないことを思いだし、携帯で5番札所 地蔵寺近くの民宿 森本屋さんに電話予約を入れる。
6月から7月に掛けては、ゴールデンウィークと夏休みの狭間、さらに梅雨が重なって、年間で一番お遍路の少ない時期だそうです。なので宿も空いており、当日予約をお願いしても、断られることはほとんどありませんでした。
宿を確保した所で、二番札所に向かって歩き始める。山門を出て一礼してお別れのご挨拶、「ありがとうございました、失礼します」。今にして思えば、霊山寺は一番札所でお遍路の入り口、駅も近いせいか、カジュアルな観光客風の参拝客も多かった。初心者のスタートには、この気楽な雰囲気が良かったように思います。

途中、地図を見ながら遍路道を歩くと、お遍路装束のせいか、すれ違う人がご挨拶してくださる。恐縮しつつご挨拶を返す。道すがら、脚が不自由で、車から降りるのも大変なおじいちゃんが、わざわざご挨拶してくださり、心にズーンと来た。歩けることって、当たり前のようで、凄く有り難いことなんだな。
と、感動したのは良いが、どうも目の前の風景と地図が合わない。いきなりスーパー方向音痴の本領発揮か・・・。「一番札所が終わったばかりで大丈夫なのか自分」とウロタエていると、通りすがりの女性が道を教えてくださる。この格好で地図持ってキョロキョロしている訳だから、誰が見ても、道に迷った哀れな子羊だ。
そういえば、この”いきなり迷子事件”で懲りたせいか、その後、こまめに地図を見て歩くようになり、方向音痴の割に、その後、道を間違える事はほとんどありませんでした。”地図や道標を見る”、”不安な時は地元の方に助けていただく”という当たり前の事を、お大師様が教えてくださったのかなと思う、今日この頃です。
そんなこんなで二番札所 極楽寺、三番札所 金泉寺でお参りをし、五番札所の地蔵寺に向かう。四番札所はすこし大回りになるので後回しに。


二番札所極楽寺の長命杉。お大師様お手植えだそうです。ごつごつと力強い幹が生命力を感じさせます。右は極楽寺の山門。霊山寺同様、街の中の札所です。


三番札所金泉寺の山門、右は大師堂


ここまで、慣れない読経やお参りの作法で精一杯。特に二番札所以降は、境内やお堂を鑑賞する余裕もなく、気付いたら地蔵寺の境内にいた感じです。この後は、すぐ近くの森本屋さんで宿泊するだけ。地蔵寺の境内と周りをのんびり散策してから宿に向かう。アジサイなどの花の周りを、カラス揚羽が舞っていたのを覚えています。


五番札所地蔵寺のお堂、右は山門


さて、民宿 森本屋さん、初めてのお遍路宿。TVもエアコンもあり、部屋も広い。普通の民宿と同じだ。お風呂に入りつつ、洗濯機を回す。
暑い時期なので、速乾性のTシャツや下着を持参したのですが、洗濯後の乾燥が早く、雨に濡れても歩いているうちにすぐ乾くので便利でした。

あと各札所では、自分の氏名・住所、お願い事などを書いたお札と般若心経の写経を、本堂と大師堂で、それぞれお納めします。このため宿で時間のある時に、お札や写経を書き貯めるようにしました。なんせ88カ所X2で176枚のお札と写経がいりますので。宿での基本行動パターンを紹介しておきますと、休憩→お風呂→洗濯→夕食→日記→明日の予定・地図を確認→睡眠、といった所です。
さあ、明日からはいよいよ本格的なお遍路生活に突入だ。朝から一日中歩けるよう、いつもより早い12時過ぎに眠る。オヤスミナサイ、今日一日ありがとうございました。