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愛宕詣散策コース

2年程前、夫婦で愛宕詣に出かけてきましたので、散策コースとしてご紹介します。愛宕神社は嵯峨嵐山の北西に位置する愛宕山の頂上に鎮座し、古くから防火・鎮火の神様として京都の人々から崇敬されてきました。愛宕山は京都市の最高峰で標高924m、山容に特徴があり京都市内であれば北西方向に視線を移すと自然と目に入りますから、京都市民には馴染みの深い山です。一般的なルートは3つあり、清滝(男坂)からの表参道、水尾(女坂)からの裏参道、周山街道からの愛宕道です。私達は表参道を採用し、車で清滝まで移動して渡猿橋(とえんきょう)近くの駐車場に停め、そこから歩いて愛宕登山に挑戦しました。
ご参考までに私達の行程を書いておきますと、9:00ちょうどに二の鳥居を出発 → 11:45愛宕神社の社務所に到着して参詣 → 山頂で昼食・休憩 → 12:30山頂から下山開始(復路は月輪寺、空也滝を経由する別コースで) → 13:00 月輪寺到着、参詣して休憩 → 14:30 空也滝到着、参拝して休憩 → 15:30 駐車場に到着。参詣・参拝や写真撮影に時間を掛けて、のんびりペースで歩きましたので6時間半かけましたが、表参道を往復する場合は4〜5時間が平均的な所要時間のようです。ただし冬場は日の暮れるのが早いので午前中に登り始めるのが無難ですし、登山という程ではないにせよ急傾斜の上り下りや足元の不安定な箇所もあり、はき慣れたトレッキングシューズもしくは運動靴がお奨めです。ちなみに公共交通機関ですと、清滝まで四条河原町もしくは京都駅から京都バスで移動できます。
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この地図は清滝からの表参道ルート、私達が歩いたコースの往路です。復路はグーグルマップでは表示できませんでしたので、ご了承ください。


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さて車を降りて渡猿橋を渡ると、すぐに愛宕山への昇り口 二の鳥居。9時きっかりに一礼して鳥居を潜り、いよいよ山頂の愛宕神社を目指します。


少し歩くと、雷で燃えたものの逞しく生き延びた木が神として祀られています。愛宕神社の鎮火の御利益を示す末社のようなものでしょうか。自然のたくましさを感じます。


愛宕山は標高924m。思ったよりもキツイ登り坂が続いて、日頃の運動不足を思い知らされます・・・。何度も休憩しつつ歩くと、途中、倒木が道に横たわり天然の橋のよう。


麓から二時間半ほど登ると、ようやく”黒門”が見えてきます。愛宕神社には、3歳までに参拝すると一生火事に遭わないという伝承があり、ペースの遅い私達を尻目に小さなお子さんが両親に手を引かれて登っていきます。


黒門を通過して、ようやく境内・・・と思いきや、その後も結構な登り坂が続きます。


めげずに登ると、山頂の愛宕神社が見えてきて一安心。登り口の二の鳥居から2時間45分、のんびりペースの往路でした。


愛宕神社は、大宝年間(701年-704年)に役小角と白山開祖の泰澄が創建したとされ、1300年の歴史を誇ります。大宝年間といえば、天武天皇と持統天皇の孫に当たる文武天皇の時代、平城京遷都の直前ですから、余程由緒の古い神社です。その後、愛宕大権現を祀る白雲寺が建立されて神仏混淆の修験道のメッカとなり、愛宕大権現の本地仏である勝軍地蔵や愛宕山の天狗の太郎坊への信仰が定着したようです。特に勝軍地蔵は”軍神”として武士の信仰を集め、明智光秀が本能寺の変の直前に愛宕神社に参籠したのは有名です。ここで信長への反乱を決意したんですね。
写真は愛宕神社の神殿の様子で、屋根付きの参道の先が本殿。私達も夫婦でお参りしました。


こちらは境内の休憩所で脚を休める参拝客の様子。


山の頂上だけに、参拝客が多い割に静かで凛とした雰囲気があります。


神殿の透かし彫りも見事。


お参りを終えて、正面の神殿への出入り口に向かいます。右手の社務所で、お馴染みの火伏札「火廼要慎(ひのようじん」を買って帰りました。京都の民家の台所やお店の厨房には、ほとんどこのお札が貼ってありますので、機会があれば覗いてみてください。


境内を出ると、山頂の広場で休憩を兼ねて昼食タイム。30分ほど脚を休めたところで12時30分下山開始、往路とは別ルートでまずは月輪寺を目指します。写真は山頂付近から京都市内を見下ろしたショット。手前の山裾辺りが嵯峨嵐山、真ん中を蛇行しているのは桂川、左手前の池は大覚寺横の大沢池か広沢池のどちらか・・・。真ん中左手に丘が二つ連なっているのが双ヶ丘だと思います。


復路は往路よりも傾斜がきつく、こんな感じの山道を下ります。思わず、このルートで登らなくて良かった・・・。


頂上から30分ほどで月輪寺に到着。お参りしてから湧き水をいただき小休止します。


この写真は月輪寺の境内の外れに聳え立つ楓の木。樹齢千年だそうで、平等院を創建した藤原道長や源氏物語を書いた紫式部と同年代。大先輩です・・・。


月輪寺を抜けると、急傾斜の道を水の流れに沿って登ったり降りたり。


膝をガクガクさせつつ月輪寺からようやく一時間ほどで空也滝への分岐点に到着。滝に向かう横道に入るとすぐプチ滝?と遭遇します。静かな山中に響く潺(せせらぎ)の音に、萌えー!


清流に元気を貰いつつ横道を歩くと、空也滝を結界で守護する鳥居が見えてきます。



こちらは空也滝の全景。修験道の修行地らしく役行者や観音像らしき石像、石碑に祠が立ち並びます。無数の修行者、善男善女がここで時を過ごしたんでしょうね・・・。


奥の滝から入り口の鳥居を振り返ると、お墓や小さな石仏が。


滝を囲む崖に育つ緑の木々が生命力を感じさせます。


さて、滝でのお参りをすませて登山道に戻り、駐車場のある清滝方面に歩くと、途中、北山杉の林が出迎えてくれます。


出発点の清滝までもう少しの所で、東海自然歩道の道標を発見。ここから月輪寺は2.6km、高雄まで3.1km。ちなみに高雄山の神護寺は愛宕五坊として白雲寺や月輪寺と同時期に建立され、いわばグループ寺の一つなんだそうです。二の鳥居を出発して6時間半、修験道の聖地としての愛宕山の雰囲気を肌で感じた一日コースでした。歯ごたえのある史跡散策コースに興味のある方は、一度挑戦してみてください。